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Sunday, July 24, 2022

レ・ロマネスク TOBIさん「フランス人に聞いたもっとも有名な日本人」で1位になるまで|役者・芸人「貧乏物語」 - 日刊ゲンダイDIGITAL

レ・ロマネスク TOBI(ポップユニット/年齢不詳)

 ド派手ないでたちの異色音楽ユニット、レ・ロマネスクのTOBIさんはEテレの子供番組でおなじみだが、デビューしたフランスでは「もっとも有名な日本人」として有名になった。苦労話と併せてフランスでの活躍を聞かせてもらった。

 ◇  ◇  ◇

 大学卒業後、最初に入った会社が3カ月で倒産。ずっと給料が出てなくてお金がもらえず、ある日社長が夜逃げして会社は空っぽ。蛍光灯も温かいトイレの便座もなくなっていた! 他の社員も誰も知らなかったんです。それ以降、僕が入る会社はなぜか次々に倒産して(笑)。

 20代の最後に人生のリセットボタンを押そうと決め、もっとも興味のない国のフランスに無計画で渡ったりしました。音楽をやる気なんてなかったですね。

 パリで日本人在住者向けのフリーペーパーの編集のバイトに就けて。僕が担当したページに「日本語学校の秋祭りの出場パフォーマー急募」という広告を出した方から「1件も募集がないから責任とってアナタが出て」と言われ、急きょ出ることに!

 日本でライブを5回ほど演ったことはあるのでムード歌謡風のオリジナル曲をフランス語に翻訳して、人見知りだから貴族のような派手な衣装、かつら、派手メークを施しました。1人じゃ心細いので、フランスに心理学を勉強しに来ていたMIYAさんを誘ってコーラスしてもらって。歌の途中で「あー」とか「うー」と2回くらい言ってもらい、ポンポンを振ってもらうだけでした(笑)。それが初ライブ。2000年かな。

 そしたらフランスのお客さんにウケて「変な日本人2人組がいる」と評判になり、いろんなライブ、イベントに呼ばれるようになり、ユニット活動が始まりました。

 曲作りは日本語の詞を、近所に住む、日本語を勉強したいフランス人おばさまにフランス語に訳してもらったり。

 衣装やライブ用のカラオケ作りでお金はかかりましたけど、フランスは国策でパンを安く売らなきゃいけなくて、当時バゲットが80円くらい。これは助かりましたね。それに僕自身がフランスに行ってから、わりと引きこもっていて、お金をそんなに使わなかった。

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