東京・深川にある「富岡八幡宮」は、江戸三大祭りのひとつに数えられる8月の「深川八幡祭り」や、大相撲にゆかりがあることでも有名な神社。境内には豪華絢爛な神輿などみどころ満載! 今回はそんな「富岡八幡宮」をたっぷりご紹介します。
「深川の八幡さま」として親しまれる「富岡八幡宮」
「富岡八幡宮」は、寛永4年(1627)に、長盛法印によって創建されました。
もともと周りが海で、永代嶋という島にあったため、当初は「永代嶋八幡宮」と呼ばれていましたが、貞享2年(1685)には聖徳太子のお告げに従い、現在の「富岡八幡宮」に改められました。
以後、お参りだけでなく観光地としても親しまれ、今も行事や催しの日には、多くの人で賑わいます。
豪華な神輿や力士碑など、境内のみどころをチェック
東京メトロ東西線、都営地下鉄大江戸線・門前仲町駅から徒歩3分と、アクセスのよい立地。立派な大鳥居をくぐると、まっすぐ先に本殿が見えます。
鳥居をくぐってすぐ左手には、伊能忠敬の像が!等身大よりも大きいサイズで、迫力があります。背景には日本地図の石碑も。
初めて日本地図を完成させたことで有名な伊能忠敬は、現在の門前仲町に居を構え、「富岡八幡宮」で旅の安全祈願をしてから全国に旅立ったのだとか。
さらに進むと、神輿が2基格納された神輿庫が見えてきます。中には、日本一の大きさを誇る神輿が格納されているので、必見です。
1991年に奉納された「一の宮神輿」は、高さ4メートル以上、重さはかつぎ棒を含めると4.5トンという、びっくりするほどの大きさで、迫力満点!
宝石の装飾がちりばめられており、鳳凰の胸には7カラットのダイヤモンド、狛犬の目には3カラットのダイヤモンドが使われているのだそう。
ほかにも十二支、神話モチーフが彫られていたり、鳳凰の装飾がたくさん施されています。頂点の鳳凰は遠目に見ても大きく、見ごたえ抜群です。
神輿の横には、お祭りの様子も。毎年8月15日を中心に行われる「深川八幡祭り」は、江戸三大祭りの一つとして賑わいます。
この写真のお祭りの時には、4.5トンの一の宮神輿を400人弱で担いだのだそう! 担ぎ手に水をかけ、清める様子が名物です。
「ワッショイ、ワッショイ」という掛け声が伝統で、「ワッショイ」の「ワ」には「和」の意味があり、”人々の絆をつなぐ”という思いをもって担ぐのだとか。
3年に一度、「本祭り」といって周辺にある各町の神輿53基が勢揃いして、盛大にお祭りが行われるそう。一度はその様子を見てみたいですね。
実は、「一の宮神輿」があまりに大きくて担ぐのが難しいので、一回り小さい「二の宮神輿」が1997年に作られ、最近ではこちらがお祭りに使われています。
小さい方でも十分大きく、黄金に輝いており、とても豪華。こちらは重さ2トン、高さ3メートルで、担ぎ手は200人くらい必要だそう。
神輿庫の参道をはさんだ反対側には、力士にちなんだ石碑がたくさん!
江戸幕府の許可を得た「勧進相撲」が始めて行われたのが「富岡八幡宮」の境内で、それが発展して今の大相撲になったことから、「富岡八幡宮」は大相撲発祥の地となっています。
中央の「大関力士碑」には、大関で引退した力士の名前が刻まれています。
「巨人力士身長碑」という、おもしろい石碑も! 背の高かった、大柄な力士の身長と名前が刻まれており、実際の力士の姿を想像しながら、背比べをして楽しめます。
こちらもユニークな石碑。巨人力士の手形や足形がたくさんあるので、実際に自分の手足と比べてみてくださいね。驚きの大きさです!
さらに進むと、黄金の鳳凰が印象的な手水舎が。本殿に入る前に手や口を清め、お参りをしましょう。
そして参道をまっすぐ進んだ先にあるのが、厳かな本殿です。本殿の前では、季節の行事などさまざまなイベントが行われます。
例えば、2月の節分祭では力士や著名人が厄払いの豆をまき、地元の人で賑わいます。また、6月夏越の大祓式では大きな茅の輪が作られ、たくさんの人が災厄を願ってくぐるために訪れるのだとか。
また「富岡八幡宮」では、神前結婚式も挙げられます。身が引き締まる思いで特別な日を過ごせそう。
「富岡八幡宮」では、お守りも注目のひとつ。
なかでも、釣行安全を願う釣り人のお守りが有名! 「富岡八幡宮」周辺は漁師町で、かつてはこのあたりで取れた魚を「江戸前」とよんでいました。大漁祈願のお守りには釣り針が付いていてユニークです。
縁結びのお守りは、かわいい銀杏モチーフ。境内にある、御神木の銀杏の木にちなんだお守りです。
境内はペットもOK。ペットの健康や安全を願うお守りは、首輪につけられるようになっています。御幣、勾玉、小判と、デザインや色もいろいろあってかわいい!
境内には本殿の八幡宮以外にも、「末社」という小さい神社が計17社あります。
こちらの「七渡神社」は、なんと八幡宮よりも古くからあり、芸能の神様である弁天様が祀られています。
昔、周りには島がたくさんあり、七つの島を渡ってたどり着いたことから「七渡」という名がつけられたのだそう。
ほかにも学問の神様として知られる天神様や、家内安全・商売繁盛の神様として知られるお酉様など、有名な神様が鎮座している神社がたくさんあるので、ぜひお参りしてみてくださいね。
そして本殿の東側にも、相撲にまつわる巨大な「横綱力士碑」が!
薩摩藩の力士で、政治家や実業家との親交があった第12代横綱・陣幕久五郎が多くの協賛を得て、明治33年(1900)にこの石碑を建立しました。
両側には伊藤博文、大隈重信、山縣有朋といった歴史上の有名な人物の名が刻まれているので、探してみるのも楽しいですよ。
またこの「横綱力士碑」には、現在までの横綱の名前が刻まれています。
この石碑が建立されるまでは、どんな横綱がいたのか、今まで何人いたのかなどの記録がありませんでしたが、陣幕が調べて代数をつけたのだとか。そのため、代数の記録はこの石碑が根拠になっており、まさに相撲ファンの聖地ともいえる場所なんです!
50連勝記録を超えた力士の名が刻まれた、「超五十連勝力士碑」もあり、参道にある力士碑と併せて、こちらもチェックしてみてくださいね。
地元で愛される「富岡八幡宮」をもっと知ろう!
境内には、富岡八幡宮や深川の歴史を知れる資料が展示されている「富岡八幡宮資料館」があります。
「横綱力士碑」建立の発起人である陣幕の資料や、伊能忠敬の地図の複製もあり、見ごたえたっぷり!
なお、資料館は予約制なので、気になる人は事前に電話で申し込んでくださいね。
ほかにも、行事や催し物が頻繁に行われています。
骨董市「楽市楽座」は、毎月第一・第二・第四・第五日曜に開かれます。大規模でさまざまなジャンルの出店があり、掘り出し物を見つけられるかも?
また、「月次祭」という祭典は毎月1日・15日・28日に執り行われ、誰でも参列できます。当日は門前仲町駅周辺に露店が並び、深川らしいお祭りの風景を楽しめますよ♪
年間の大きな行事も執り行われており、特に節分祭や酉の市、大祓式では多くの人で賑わいます。ぜひ、行事や催し物に合わせて、「富岡八幡宮」を訪れてみてはいかがでしょうか。
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