英イングランドは7月、1935年以降で最も雨の少ない乾燥した1カ月を記録した。このためイングランド南部の一部では、屋外の散水が禁止された。そうした影響で、かつては夏でも緑色に輝く芝生が有名だったイングランド各地の公園や緑地が、茶色く枯れている。
気象庁の8月1日の発表によると、イギリス全土の7月の降雨量は46.3ミリと、この月としては1836年以降で19番目に雨が少なかった。
イングランド北部の一部では多少の降雨があるものの、イングランド南部は来週末までまとまった雨が期待できないという。
水不足で植生が枯れた各地の様子を、写真で見る。
ロンドン中心部のリッチモンド公園では、芝生が乾燥したり枯れたりしている。そのため、市民には煙草をポイ捨てしたり、バーベキューなどで火をおこしたりしないよう、警告文が表示されるようになった。
手入れの行き届いた鮮やかな緑地で有名な、ロンドン・ウェストミンスターの議事堂前広場も、完全に茶色くなった。
さらに、テムズ川の源流と一般的に言われるイングランド南西部サイレンセスターに近い場所も、干上がってしまった。ここが干上がるのは、初めてではないかと言われている。
イングランド北部ダービーシャーにある有名な貴族の邸宅、チャッツワース・ハウスでは、芝生が枯れた影響で、芝の下に長年埋もれていた17世紀の庭園の痕跡が見えるようになった。
邸宅の南庭を空撮した映像では、もともと整備されていた歩道の跡が見える。かつて歩道だった上には1730年ごろに芝が植えられた。新しい芝の方が根が短いため、乾燥しやすい。古くから植えられ、根が長く伸びて水を吸い上げやすい周囲の芝と、色の違いがはっきり出ているのはそのためという。
イングランド南部各地の空撮映像から、クリケット場やゴルフ場が枯れている様子も見て取れる。
BBC天気のジョン・ハッチンソン記者によると、イングランド北部やウェールズ北部、スコットランドでは雨が降り始めているが、インランド南部は11日までは降雨が期待できないという。
イングランド南部では再び気温が上昇する見通しで、場所によっては30度を超える可能性がある。
イングランド南西部グロスタシャーやイングランド北部マンチェスター周辺では、複数の川が干上がっている。
とはいえ、自宅の芝生が茶色くなっているとしても、あまり心配しないでいい。
ほとんどの植物と異なり、芝は葉の先からではなく、根の近くが伸びる。そのため葉の部分が焼けたり枯れたり、刈り取ったりしたとしても、また元のように生えてきやすい。
根が元気なら、緑の芝生は近いうちにまた復活する。
からの記事と詳細 ( 【写真で見る】 緑の芝生のはずが……イングランド各地で枯れた光景 熱波と渇水で - BBCニュース )
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