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※こちらの記事内で紹介したワインの価格は2022年4月24日現在のものです。
ブドウ栽培に適した気候条件を持ち、高品質なワインを多数産するニュージーランド。それだけで十分魅力的だけれど、ワイン業界で初めてサステナビリティ・プログラムを設立したエコ意識の高い産地であることも知っておきたい。
現在、ブドウ園面積の約96%は持続可能の認証を取得し、サステナブルなワイン造りにおいて世界をリードしている。 「人は自然の一部である」という先住民マオリの考え"カイティアキタンガ"が徹底された背景にもぜひ、注目を!
ニュージーランドワインとは? 歴史とおもな産地を解説
ニュージーランドワインの歴史
19世紀、英国人宣教師によりブドウの苗が持ち込まれたのが始まり。歴史は浅いものの、一躍産地として脚光を浴びたのが1980年代。マールボロ地区のソーヴィニヨン・ブランが国際的ワイン・コンペティションで「最優秀賞」を獲得する快挙を成し遂げたのだ。以来、ソーヴィニヨン・ブランはニュージーランドの看板ワインに。また、ピノ・ノワールなども人気。
ニュージーランドワインのおもな産地
南北に長い島国、ニュージーランド。主なワイン産地は、北島と南島に位置する。
北島の主要産地は、オークランドやボルドースタイルのワインで有名なホークスベイ、優良なピノ・ノワールを栽培するワイララパ。
南島は、アロマティック系品種で名高いネルソン、ソーヴィニヨン・ブランの聖地マールボロなど。また、セントラル・オタゴのピノ・ノワールもよく知られている。
ニュージーランドワインのおすすめ15選!
ニュージーランドの白ワイン品種別おすすめ7選
アラン・スコット
「ピノ・グリ」
もともと優れたブドウを栽培し、近隣の有名ワイナリーに卸していた創業者のアラン・スコット氏。ワイナリーを立ち上げるや高評価を続々と獲得するように。
2006年からは最小限の化学物質とエネルギーで行う、サステナブルなワイン造りに取り組む。
功績&実力から文句なしの生産者であるうえ、コスパも抜群! ピノ・グリは、味わいに厚みがあるのが特徴のブドウ品種。グリーン野菜やベーコン、チーズを使ったリゾットやグラタンと合わせて。
サイフリード・エステート
「オールド・コーチ・ロード ゲヴェルツトラミネール」
1973年に創業し、自社栽培のブドウのみでワイン造りを行うワイナリー。環境意識も高く、「サスティナブル・ワイン・グローイング」の認証を受けている。ソーヴィニヨン・ブランだけでなく、アロマティック系品種も高評価のニュージーランド。
ぜひ試してほしいのが、ライチや白コショウのような華やかな香りを持つゲヴェルツトラミネールだ。八宝菜や酢&コショウでいただく餃子などと合わせると、おうち中華の味わいがぐんとランクアップする。
ヴィラ・マリア
「プライベート・ビン ソーヴィニヨン・ブラン」
ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランがなぜこれほど支持されるのか? それを知りたいとき、チョイスすれば間違いなしの1本。
「世界的で最も称賛されるワインブランド」ニュージーランド第1位を2015年から6年連続で受賞。今や一般的となったスクリューキャップをいち早く導入するなど、同国のパイオニアでもある。
熟した青リンゴや柑橘、ほのかにハーブの香り。品種の個性をピュアに引き出している点が、お見事!
ハカ
「ハカ・シャルドネ」
ラグビーNZ代表「オールブラックス」の迫力ある姿でおなじみの「ハカ」。先住民族マオリが、戦いの前に儀式として行っていた伝統的な踊りだ。
それをワイン名&ラベルに採用したインパクト抜群のアイテム。気合を入れたい(?)もしくは、元気を出したいときに。
柑橘系果実のボリュームにしっかりした酸。味わいが「陽キャ」なので、休日ブランチなどにも最適。カリカリに焼いた厚切りベーコンやチーズを挟んだトーストサンドなどと味わって。
ローソンズ・ドライヒルズ
「リースリング」
ドイツやフランス・アルザス地方が有名な品種、リースリング。ほのかにオイリーなニュアンスの香りとキレの良いクリアな酸が特徴的。
いまだに甘口のイメージを持つ人が多いが、ドライなタイプは本当にフードフレンドリーと覚えておくと便利。この繊細な酸は、特に和食と好相性。
山菜や海老、白身魚のてんぷらや昆布出汁系のお椀など。もっとカジュアルに行きたいときは、ポン酢でいただく海鮮系のお鍋などもOK。
グラギー・レンジ
「ソーヴィニヨン・ブラン・テ・ムナ・ロード 」
世界最高峰&最難関のワイン資格「マスター・オブ・ワイン」。それを有する生産者が土地の個性を表現することにこだわり、単一畑のソーヴィニヨン・ブランで醸した渾身の作。
果実の完熟感がたっぷりしているのはもちろん、ミネラルが豊かで味わいの構成が端正。料理の風味を力強く支えて広げてくれる。
新鮮な海鮮素材を多めに用意したバーベキュー(室内&ホットプレートでも可)で味わったら、ちょっとしたグランピング気分に浸れること必至!
キムラ セラーズ
「ソーヴィニヨン・ブラン」
ホテルのソムリエとしてサービスの経験を積んだ木村滋久さんが、夫人の美恵子さんとともに2009年に設立したワイナリー。
創業以来契約農家から購入したブドウで醸造を行っていたが、2018年には自社畑を手に入れ、オーガニック農法に転換しているという。
ニュージーランドの象徴であり、「新しい始まり」や「調和」の意味を持つKoru(シダの新芽)を桜で表現したラベルも印象的。造り手の思いを感じたいときに、ぜひ選びたい1本だ。
ニュージーランドの赤ワイン品種別おすすめ4選
ボートシェッド・ベイ
「マールボロ ピノ・ノワール」
世界的銘醸地、フランス・ブルゴーニュ地方を代表する品種、ピノ・ノワール。さすがに高額でため息モノも多いのだが、ニュージーランドは高コスパでデイリー向けの掘り出し物が多数見つかるのが楽しい。
こちらは、アメリカに本拠を置くワイナリーが同地に設立。熟したブラックベリーやキイチゴ、チェリーのチャーミングな香りに、はつらつとした酸が特徴。
鶏や豚肉のトマト煮込みやピッツア・マルゲリータなどとカジュアルに味わいたい。
シレーニ
「セラー・セレクション・シラー 」
南仏やオーストラリアで大成功している黒ブドウ品種、シラー(シラーズ)。カシスやブラックベリーなど、どっしりした黒系果実のボリュームに、黒コショウを思わせるスパイス感が特徴だ。
これさえあれば、ワイルドな肉料理に間違いはないのだが、「シレーニ」のアイテムは力強さだけでなく、しなやかさがあるのが重宝するポイント。
噛むほどに口中にうま味が溢れる赤身の牛肉料理に。ジューシーな煮込みハンバーグや黒酢の酢豚などでも、バランス良好。
サザン・クロス
「ホークス・ベイ メルロ カベルネ・ソーヴィニヨン」
メルロ×カベルネ・ソーヴィニヨンといえば、フランス・ボルドー的なスタイル。
気軽に試せるデイリー価格なので、難しい分析は抜きにしてニュージーランドならどう表現しているかを体験してみるのもあり。
カベルネの骨格があるので、選びたいのは肉料理。でも、メルロが持つ柔らかな果実味も考慮するなら、ガシガシ噛みしめる系より舌触りが滑らかなビーフシチューやハンバーグなど。缶入りデミグラスソース利用でも、リッチな風味に。
セレシン・エステイト
「モモ ピノ・ノワール」
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の撮影監督である、マイケル・セレシン監督がニュージーランドに設立したワイナリー。創業以来ハンドクラフトにこだわり、植物が本来あるべき健全な土壌環境で育てるためにビオディナミ栽培に取り組んでいる。
熟したベリーにカシスの豊かなアロマ。繊細な酸ときめ細かいタンニンが上品で、デイリー価格なのにはっとするほどのクオリティ。
脂が多すぎない上質な赤身のローストビーフと合わせたら、もうレストランの味!
ニュージーランドのロゼワインおすすめ4選
アタ・ランギ
「アタ・ランギ ロゼ」
アタ・ランギとは、先住民族マオリの言葉で「新しい始まり、夜明けの空」の意味。
1980年代に創業したパイオニア的ワイナリーで、国際的コンペティションでの受賞歴も多数。評論家やワインラヴァーはもちろん、醸造家からも尊敬される存在だ。
とはいえ、日常のテーブルにしなやかにフィットしてくれる、こんなチャーミングなロゼ(しかもお手ごろ価格!)なども充実している。ピュアだけれど単調じゃない。直ちにおうちワインリストに加えて!
トゥーリバーズ
「ブラック・コテージ ロゼ」
銘醸地、マールボロに5世代続く農家の家系に生まれたデイヴィッド氏。醸造と栽培を学んだ後、世界各国で経験を積んで立ち上げたのが「トゥーリバーズ」だ。
ワイナリー名は、優れたブドウを産する土壌を育んだ、二つの河川に由来する。
これは、白ブドウであるピノ・グリと黒品種、ピノ・ノワールで醸したロゼ。堅苦しくなくて、どんなシチュエーションで飲んでもおいしいという、デイリーのあるべき姿。鬼リピ経験者として、激オシしたい!
大沢ワインズ
「フライング シープ ロゼ サンジョヴェーゼ」
海外での農業を夢見たオーナーの大沢泰造さん。農業大国の視察を重ねたうえで出会ったのが、ニュージーランドだ。
ワイン用ブドウ栽培に適した条件を持つ、羊の放牧地だった土地を購入し、2006年に植樹を行う。
イタリア・トスカーナ地方のキャンティで知られるサンジョヴェーゼという点がユニーク。赤い果実の主張にスミレの香り、軽やかな酸が特徴。トマトの甘酸っぱさと好相性なので、キリっと冷やしてピッツアやパスタ、カプレーゼなどと味わいたい。
ライムロック
「ピノロゼ」
生物多様性や生態学で修士号を取得したロジャー氏がオーナーを務めるワイナリー。
サステナブルな農業で世界をリードするニュージーランドにおいても、独自の哲学に基づいた自然との共生を実践し、注目されている存在だ。
ピノ・ノワールが持つ繊細さや力強さという多彩な面を見事に表現。軽やかだけれど複雑味があるので、幅広い料理に合わせられるうえに、より風味を豊かに広げてくれる。ちょっと贅沢したい日に取り入れてみて!
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