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Friday, January 21, 2022

有名パティシエの洋菓子店、2度の是正勧告後も違法な長時間労働…幹部ら書類送検 - 読売新聞オンライン

 違法な長時間労働をさせたとして、2度の是正勧告を受けた人気洋菓子店「パティシエ エス コヤマ」(兵庫県三田市)の運営会社が、2度目の勧告後も違法な長時間労働を続けていたことがわかり、伊丹労働基準監督署は21日、法人としての同社と幹部2人を労働基準法違反容疑で書類送検した。関係者への取材でわかった。2度の勧告に従わなかったことから、労基署は悪質性が高いと判断した。

 関係者によると、幹部は製造部門と経営部門の2人。同社と幹部は2021年1月16日~2月15日の1か月間、従業員11人について、労使協定で合意した時間外労働の上限(月100時間)を超えて働かせるなどした疑い。

 労基署は18年1月15日と21年1月14日の2回、製造部門の従業員らに100時間超の時間外労働をさせていたとして同社に是正勧告していた。しかし、その後の労基署の調査で、同社が2度目の勧告後も、長時間労働を是正していなかったことが判明。繁忙期のバレンタイン商戦と重なったことで、労働時間の改善に対応できなかったとみられる。

 労基署は、同社が2度の勧告に従わなかったことを重視。幹部らも把握していたとして、刑事責任を問う書類送検に踏み切った。

 同社は、1990年代にテレビのコンテスト番組で活躍した代表取締役の小山進氏(57)が設立。小山氏は世界的なチョコレートの品評会で最高位に輝いたこともある有名パティシエで、ロールケーキ「小山ロール」で人気を得た。同社によると20年8月期の売上高は約18億6000万円。

 問題は昨年11月に読売新聞が報じて発覚。その際、同社は取材に「1度目の勧告後に担当社員が退職し、社内で情報共有がされなかった。今は改善している」と話していた。

 同社は昨年12月31日、ホームページ上で、小山氏の役員報酬を今月から50%減額するなどの社内処分を公表した。

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