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Tuesday, October 17, 2023

NHK大河 渡辺謙さんインタビュー 静岡・相良藩主“田沼意次”役 - nhk.or.jp

2025年大河ドラマ「べらぼう」“新しい田沼意次を見せたい”

  • 2023年10月17日

10月5日、再来年放送の大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」のキャストが発表され、今の牧之原市の相良藩主、田沼意次役を渡辺謙さんが演じることになりました。横浜流星さん演じる主人公・蔦屋十三郎に大きな影響を与える老中をどう演じていくのか、渡辺さんに伺いました。(聞き手/静岡局記者・仲田萌重子)

“これまでと違う田沼意次を描く”

渡辺謙さんは、NHKのインタビューで、静岡県の人たちに対し次のようにあいさつしました。

「こんばんは。渡辺謙です。2025年の大河ドラマ『べらぼう』で静岡にゆかりの深い、江戸時代の老中・田沼意次を演じることになりました。おそらく、これまでいろんな方がイメージされていた田沼意次とは違う、意次の人生を描いていけたらと思っています。それでは、作品にかける思いをたっぷりとお聞きいただきたいと思います」(渡辺謙さん)

新たな出演者発表

今月5日に、都内で行われた2025年の大河ドラマ「べらぼう」の会見。いまの牧之原市にあった相良藩の藩主だった田沼意次役を渡辺謙さんが演じることが発表されました。

10月5日のキャスト発表の会見に出席した5人。左から、鱗形屋孫兵衛役・片岡愛之助さん、喜多川歌麿役・染谷将太さん、主人公の蔦屋重三郎役・横浜流星さん、田沼意次役・渡辺謙さん、田沼意知役・宮沢氷魚さん

「おぬしも悪よのうっていう感じのイメージを払拭して、全く違う人物像をお届けできれば」(渡辺さん・10月5日会見)

単独インタビュー

時代は江戸中期の1700年代。老中まで上り詰めた意次は、幕府の財政改革に積極的に取り組みましたが、その時期には賄賂が横行したと言われ、「賄賂政治家」と評されてきました。そんな意次を、渡辺さんは今回、新たな視点で表現したいと意気込んでいます。
その思いを、NHK静岡の単独インタビューで語ってもらいました。

静岡のイメージ「横に長い!?」

(記者)静岡にはどういうイメージをお持ちですか?

「いやー、長い。横に長い。東海道新幹線でも“ずっとまだ静岡だ”みたいな。あとは、時代ものが好きで、本を読んだりドラマも見たりしているので、今回は(どうする家康で)徳川家康が遠江を治めてますけど、非常にいろんな歴史が詰まった県だと思います」(渡辺さん)

相良城跡に建てられた田沼意次の銅像

静岡では相良の地を発展させた意次。悪評の一方で、近年では貨幣の統一や外国の貿易の拡大などその経済手腕が再評価されています。

「賄賂政治家」とは違う田沼意次の魅力「経済主義的な国にするべきだ」

“歴史は塗り替えられていく”

(記者)田沼意次のイメージは何か変わりましたか?

「歴史ってどんどん塗り替えられていくので、彼がやった功績よりも、彼がやった悪いことを後の人たちがどんどん塗り替えていったところがある。彼は“いかに貨幣経済に早く国を移すべきか”、要は“経済主義的な国にするべきだ”という発想を持っていた」(渡辺さん)

経済重視への転換を渡辺さんは…

意次が作り上げた商人時代は、横浜流星さん演じる江戸のメディア王となる主人公・蔦屋十三郎の才能も開花させます。しかし経済重視への転換は、ほかの政治家や格差に苦しむ農民たちには違う形で伝わっていきました。

「逆に意次自身はメディアの風評被害に貶められた立場。もちろん蔦重(蔦屋十三郎)をバックアップする意味では、メディアの中に脚を突っ込むんですけど、逆に論評される立場ですよね。政府・幕府の中枢にいると。今でも政治家の方が、メディアの風にさらされるみたいなことが、その時代もあったんじゃないかなと思う」(渡辺さん)

“城をつくり、地域を発展”

牧之原市民になじみ深い史料館

意次が築城した相良城は、意次の失脚後に壊されましたが、跡地には現在、牧之原市役所や史料館などがあり、市民になじみの場所となっています。周辺は城下町として栄え、牧之原市から藤枝市までのおよそ28キロにわたる「田沼街道」を整備しました。

そんな功績がある一方で、定着してしまったダーティーなイメージ。地元からは、イメージを払拭したいと2019年の生誕300年をきっかけに、大河ドラマでの起用を求める声が上がっていました。

地元では生誕300年をきっかけにイメージ払拭求める声

そして今回、念願の大河ドラマ、そして渡辺謙さんの出演が決まったのです。

「約1万人分の意次の大河起用を求める署名が集まった」と今野さん

「渡辺謙さんが演じると、牧之原市の方から電話頂いた時に身震いがして。世界で有名な渡辺謙さんですよね。万歳って叫びたいぐらいだった。すごいすごい、やったねっていう感じで喜びました。汚名返上で日本経済の立て役者ってことを全国の人に知ってほしいです」(大河ドラマ誘致の署名活動を進めてきた地元協議会の今野朝子会長)

“地元が誇りに思える人物像を”

「静岡に誇りに思ってもらえる人物像を」

(記者)地元では意次への期待が高まっています。静岡の人たちにメッセージをお願いします。

「田沼意次という人物を通して、静岡の方々が誇りに思ってもらえるような人物像をできたらなと思っています。もちろん作品に入る前に、現地も伺ってみたいなと思っています」(渡辺さん)

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