米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が1月、ウクライナのゼレンスキー大統領を装ったロシア人とビデオ通話していたことが27日、分かった。ロシア国営テレビが通話の映像を公開した。正体は同種のいたずらで有名なロシア人だが、正体を見破れないまま会話を続けていたという。米メディアが報じた。

ブルームバーグ通信などによると、FRBは「ウクライナの人々への連帯を示すための友好的な会話だった。いかなる機密情報も議論されていない」と強調した。FRB議長の発言は世界経済に影響を与えかねず、危機管理が問われそうだ。

パウエル氏は米国の金融政策や経済見通し、ロシア中央銀行などに関する質問に答えた。ゼレンスキー氏になりすましたロシア人は、過去にも国連のグテレス事務総長のふりをした上でポーランドのドゥダ大統領と会話していた。(共同)