
それは2022年までに現行のPGA資格認定プロテストを廃止するというものだ。
PGAによると、トーナメントプレーヤー(TP)資格を希望する者(プロテスト受験者)は2000年度の2307人を境に減少を続け、現在は半数以下となっている。現在、日本ゴルフツアー機構(JGTO)の主管するレギュラーツアーに関しては、PGAのプロ資格にはまったく関係なく予選会(QT)に挑戦でき、当のPGAが主管するシニアツアーに関しても、TP資格だけではなくティーチングプロ(TCP)資格でも予選会にエントリーできる。
1999年にPGAからツアー部門が独立する形でJGTOが発足して以来、プロテストの存在意義が徐々に薄れてきたことによる当然の帰結ともいえるが、倉本会長はもっと切実な事情を説明する。
「ティーチングの資格がないと職場がない現状を踏まえての決断です。これからはちゃんと(ティーチングの)勉強をしてから入会してもらう」(倉本)
TP資格を取得していても、トーナメントの出場よりもゴルフの指導を主たる活動としている会員が多いのが現実。しかし、プロゴルファーに対する求人があっても、TCP資格を持っていないために門前払いになってしまうケースが少なからずあるのだという。今後入会するPGA会員は生活の手段としてのティーチングスキルを身につけたうえで、プレーヤーとしても活動したい場合はツアーの予選会に挑戦する。合理的で現状に即した制度変更のように思えるが、TP、TCPの両方を経験してきたプロはどう考えるか。94年日本プロ覇者で、現在はレッスンを中心に活動する合田洋はこう語る。
「確かに私もレッスン活動に軸足を移してから、打ってみせるのではなく口頭で教えることで苦労しました。説得力のある言葉を身につけるために、改めてレッスンの勉強をしなければなりませんでした」と、レッスンのスキルを身につけること自体には賛成だ。しかし、一方でこんな懸念も口にする。
「もちろん教えることは重要ですが、私にとって“プロゴルファー”とは、プレーの技量も教える技術もゴルフ場の運営も一通りできてこそのプロフェッショナル。TCPに一本化されることで、プロになることの重みが失われ、プロゴルファーとしての本質まで失われてしまうのではないかと心配しています」
今回の制度変更で“プロ”になることのハードルは下がるのかもしれないが、大事なのはプロになってからの自己研鑽というところだろうか。
(本誌・金子信隆)
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April 17, 2020 at 03:00PM
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