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Thursday, November 2, 2023

【誰か話したくなる雑学】印象派のモネが「連作」を描き続けて陥った「危機的状況」とは? - ダイヤモンド・オンライン

美術館に行っても「きれい!」「すごい!」「ヤバい!」という感想しかでてこない。でも、いつか美術をもっと楽しめるようになりたい。海外の美術館にも足を運んで、有名な絵画を鑑賞したい! そんなふうに思ったことはないでしょうか? この記事では、書籍『死ぬまでに観に行きたい世界の有名美術を1冊でめぐる旅』から、ご指名殺到の美術旅行添乗員、山上やすお氏の解説で「知っておきたい名画の見方」から「誰かに話したくなる興味深いエピソード」まで、わかりやすく紹介します。

睡蓮の池、緑のハーモニー クロード・モネ『死ぬまでに観に行きたい世界の有名美術を1冊でめぐる旅』より

知られざるモネの苦労! 気楽に睡蓮を描き続けたわけじゃない

──自宅に睡蓮の庭を作って絵を描いて、世間からも評価をされて…。モネはよほど恵まれた人生だったんでしょうね。

そうですね。確かにモネは画家の中では比較的幸せな人生を送った方だと思います。

ただ、やっぱりモネにも画家としていろんな葛藤があったんですよ?

──え、そうなんですか? 絵からは全然そんな風には見えませんけど?

例えば若い頃、セーヌ川に身投げをして自殺未遂を起こしています。

──えー!! モネが…。ど、どうして…?

それは若い頃絵が認められず、生活苦に悩んでのことだったそうです。

貧乏に苦しむエピソードは画家ではよくあることです。

──モネでさえ有名になる前は生活が厳しかったんですね。

そうなんです。ただ、モネの苦悩は評価を得られてからも続きます。

一番大きかったのは白内障を患ってしまったことでしょうね。

──白内障…。画家が目を患ったら、それは絶望したでしょうね…。

そうだと思います。症状が出始めたのは68歳の頃。この頃からモネの目の状態は悪くなり、色も判別できなくなりました。

下にあるのはモネが白内障を患っていた頃に描いた絵なんですが、これも「睡蓮」なんですよ?

睡蓮の池の片隅 クロード・モネ『死ぬまでに観に行きたい世界の有名美術を1冊でめぐる旅』より

──これが睡蓮ですか…。なんだかちょっと恐ろしいような色使いに激しいタッチに…苦悩がにじみ出ているようです! でも白内障って手術できますよね? あ、この時代だからなかったのか…。

いえいえ、この時代にも白内障の手術はあったんです。
ただ、現代のように医学が成熟していないため、当時の白内障の手術は大きな苦痛と困難が伴うものでした。
だからモネは手術を拒否していたんですよ。

だけど病気はどんどん進行し、失明手前まで陥ったモネは、周囲の説得に応じて手術を決意しました。
こうしてかろうじて視力が回復したんです。
それは死の3年前のことでした。

──成功してよかった…! この大きな「睡蓮、雲」は手術の後のものですか?

睡蓮、雲 クロード・モネ『死ぬまでに観に行きたい世界の有名美術を1冊でめぐる旅』より

はい! なんといっても大きな作品ですから何年にもわたって筆を入れ続けているんですが、完成したのは視力が回復した後です。

そう思って見ると、手術への恐怖や目が見えなくなることへの絶望を乗り越えたモネの強さのようなものが感じられるかもしれませんね。

画面全体としては静かですが、その中にある静かな炎のような…。

──それこそきっとモネの魂ですね!

(本記事は山上やすお著『死ぬまでに観に行きたい世界の有名美術を1冊でめぐる旅』から一部を抜粋・改変したものです)

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Wednesday, November 1, 2023

【誰かに話したくなる雑学】「素っ裸の絵」が「1000年ぶりに解禁」された意外な理由 - ダイヤモンド・オンライン

美術館に行っても「きれい!」「すごい!」「ヤバい!」という感想しかでてこない。でも、いつか美術をもっと楽しめるようになりたい。海外の美術館にも足を運んで、有名な絵画を鑑賞したい! そんなふうに思ったことはないでしょうか? この記事では、書籍『死ぬまでに観に行きたい世界の有名美術を1冊でめぐる旅』から、ご指名殺到の美術旅行添乗員、山上やすお氏の解説で「知っておきたい名画の見方」から「誰かに話したくなる興味深いエピソード」まで、わかりやすく紹介します。

ヴィーナスの誕生 サンドロ・ボッティチェリ『死ぬまでに観に行きたい世界の有名美術を1冊でめぐる旅』より

1000年ぶりに解禁された「女神の裸体」

ご覧ください! ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」です。
この絵はギリシャ神話をモチーフにしたものなんですが、何か思うことはありませんか?

実は当時にしてはかなり攻めてる絵なんですが。

──え…何かって…なんだろ。「ヴィーナスが素っ裸」、ですか?

素晴らしいです! そうですね、「ヴィーナスが素っ裸」、もそうなんですが、もっと突き詰めて言うと、「ギリシャ神話がモチーフ」であること自体がありえなかったんです。

──どういうことですか?

当時の人々はほぼみんなキリスト教徒で、マリア様の絵なんか人気がありました。
キリスト教は本来一神教、つまり「神様は一人だけ」という考え方ですから、キリスト教以外の神様を描くことはタブーだったんです!

──なるほど、そういう意味で攻めているんですね! じゃあこの作品はボッティチェリが誰にもバレないようにひっそりと描いたとか…?

それがそうでもないんです。
「ルネサンス」につながるんですが、その当時「プラトン・アカデミー」という古代ギリシャの哲学者、プラトンの考え方に傾倒するグループがありました。

そこでは愛や美にまつわる知的な議論が行われていたそうです。そんな彼らが理想美の復活を求めた先が古代ギリシャやローマにおける美術であって、そこには裸が溢れていた…という感じでしょうか。

──なるほど…でも「大切なのは依頼主」の時代ですよね? メディチ家的には大丈夫だったんですか?

はい、大丈夫でした。
なんならそのアカデミーの研究はメディチ家の別荘で行われていたんですよ。
だからボッティチェリも忌憚なくその想像の翼を広げることができたんでしょうね♪

──そうなんですね! それで裸がOKに…。

はい。キリスト教全盛の時代には「裸は罪深いもの」と考えられていたので、絵画でも控えられていました。

ルネサンスで新しい考え方が生まれたことで裸を絵にすることができるようになったんです。

それまでのなんと1000年ほどの間、裸は姿を消していました

それほど昔に途絶えた裸が、このヴィーナスの誕生に代表されるように、復活を果たしたんです!

──なるほど…現代では当たり前に見える裸にも、こんな歴史があったんですね!

(本記事は山上やすお著『死ぬまでに観に行きたい世界の有名美術を1冊でめぐる旅』から一部を抜粋・改変したものです)

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