1952年4月、当時26歳のマリリン・モンローが米『TIME』誌の表紙を飾った号で明かした、有名な逸話がある。「ある男性が私に尋ねました。『マリリン、寝るときは何を着てるの?』。だから私は『シャネル N°5だけよ』と答えました」
この発言の影響力は驚くべきもので、N°5の売り上げは急上昇。この世界的に有名なエピソードが語られてから70年を経た今でも、モンローとシャネルは切っても切り離せない仲となっている。そしてまた一歩、その伝説は歩みを進めた。2024年、彼女のエピソードにインスパイアされた新しい限定版ボトルのフレングランスが発表された。
「N°5と同様に、マリリンは普遍的な存在でありながら、同時に非常に秘められた魅力を持っています」と、同ブランドのフレグランス&ビューティー グローバル クリエイティヴ リソース最高責任者であるトマス・デュプレ・ド・サン・モールがVOGUE独占のインタビューに答えた。メゾンは2013年にもモンローの歴史に敬意を表しており、そのときは彼女の遺産とのコラボレーションを通じてフレグランスのキャンペーンを展開した。「彼女は生命力を持つ究極のスターであり、同時に脆弱さや欠点といったむき出しの女性性を具現化する存在でもあります」
モンローは初代「N°5」の香りを愛用していたが、限定のしずく型のボトルには2016年に誕生した「N°5 ロー オードゥ トワレット」が詰められているが、これは新しいボトルとモダニティを具現化するためだという。「私が作った『N°5 ロー オードゥ トワレット』では新しい側面に光を当て、N°5を知っている人々にも驚きをもたらす香りに仕上げられました」とシャネルの専属調香師、オリヴィエ・ポルジュは述べている。N°5の名を冠した新しいフレグランスを考案するに当たり、彼は過去のフォーミュレーションを必要最小限の要素にまで削り、アルデヒドノートとジャスミン、ローズ、イランイランのブレンドによりN°5であることを印象づけつつ、さらにシトラスとシダーウッドを加えた。こうしてポルジュによる“より新鮮で、よりカジュアルなN°5の新バージョン”が誕生したというわけだ。
パッケージング&デザインの責任者であるシルヴィ・レガステロアは、この非常にコレクタブルなボトルを“ガラス製造技術の偉業”と呼ぶ。オリジナルのN°5を象徴するフラスコ型のボトルは、ココ・シャネルが彼女の恋人のアーサー・エドワード・“ボーイ”・カペル船長の家で見たウィスキーデキャンターから着想を得たものだと伝えられているが、今回の限定のしずく型のボトルはまったく異なるものから着想を得た。「モンローのストーリーから、その伝説的な香水の一滴を表現する人間工学のオブジェクトを作りたいという願望が生まれました」。そして彼女は短く、こう付け加えた。「その香りはガラスの一滴に包まれたのです」
Photos: ©︎CHANEL Text: Margaux Anbouba Adaptation: Rieko Kosai
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