中国共産党中央委員会と国務院は2月6日、「品質強国建設綱要」を発表し、2025年および2035年までの主要な発展目標と「品質強国」の建設に向けた取り組みを示した。
綱要では、品質強国の建設について「中国経済を規模の大きい経済から質の高い経済に転換させる重要な措置」とし、下記主要目標を示している。
・2025年までに全体の品質レベルを全面的に向上させる。中国ブランドの影響力を着実に強化し、品質向上による人民の獲得感(注)と満足度を大幅に高め、経済社会の発展で品質向上の役割をより強く発揮させ、品質強国の建設で段階的な成果を収める。
・製品・プロジェクト・サービスの品質レベルを向上させる。2025 年までに農産品の品質・安全性に関する定期検査や食品のサンプリング検査の合格率を98%以上に高める。製造業で製品の品質合格率を94%に到達させる。
・2035年までに、品質強国建設の基礎をより堅固にし、先進的な品質文化を構築し、品質とブランドの総合力をより高いレベルに到達させる。
また、品質強国の建設に向けた主な取り組みについては、下記を示している。
・品質に関する多様な救済メカニズムを改善し、製品・プロジェクト・サービス品質に関する保険加入を奨励し、品質保証金制度を整備する。
・重点産業・製品の資源効率ベンチマークのアップグレードに向けて行動し、低炭素・ゼロ炭素・マイナス炭素に係る技術の研究開発を加速し、グリーン製品の消費推進制度を構築する。
・産業チェーンの全面的な品質管理を強化し、伝統的な産業の品質向上と新興産業の急速な発展を推進する。
・農産品や食品、医薬品の品質安全レベルを向上させる。
・生産サービスの専門性を高めるほか、スマホアプリによる配車サービス、ネットショッピングなど、生活サービスの品質を向上させる。
・国内外で有名なブランドを創出するため、ブランドの育成・管理体系の構築を促す。偽ブランド品や商標権侵害などの違法行為を厳しく取り締まり、ブランド企業の発展に適した環境整備を支援する。
国務院発展研究センター市場経済研究所の王青副所長は綱要について「経済発展の段階的変化に伴って、経済発展と人民生活の質の向上は必然的な要求だ。新たな発展段階では、デジタル化とグリーン化は経済成長のコアとなる原動力であり、要求であり、潜在力でもある。産業の構造転換、イノベーション発展、消費のアップグレード、社会福祉の強化などに対し、全般的な意義と重要な役割を果たしている」と見方を示した(「21世紀経済報道」2月8日)。
(注)中国政府の発表などで「人民が享受する、改革の成果でもたらされる幸福感」を指す場合が多い。
(趙薇)
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