赤い紙箱に入った「酢こんぶ」と言えば? 全国的に有名な「都こんぶ」を思い浮かべる人も多いかもしれないが、愛知県にはそれ以上に長い85年の歴史を持つ「鯱(しゃち)こんぶ」がある。かつて「名古屋名物」として知られた酢こんぶの生産量は大きく減ったが、往時のファンを中心に今も愛され続けている。
若者でにぎわう名古屋市中区の大須商店街。はやりのスイーツ店やファストフード店などに交じって、創業100年を超える昆布店「志那河屋(しながわや)」がある。昆布を使った佃煮(つくだに)やふりかけなどが店内に並ぶなか、ガラスケースの中にひときわ目立つ箱が陳列されていた。
色は鮮やかな赤で、白い字で「鯱こんぶ」の文字と名古屋城のしゃちほこの絵が描かれている。1919年に創業した老舗店の看板商品で、かつて「名古屋名物」として人気を誇った酢こんぶだ。
「鯱こんぶ」は、創業者の品川善吉さんが戦前に開発した。正確な年は不明だが、「名古屋汎(はん)太平洋平和博覧会」があった37年の写真で、名古屋市電の車体に「鯱こんぶ」と書かれた看板があるのが確認できる。37年には販売されており、歴史は85年以上になる。
大阪の中野物産(堺市堺区)の酢こんぶが「都こんぶ」という名で商品化されたのは戦後のことだから、「鯱こんぶ」の方が長い歴史を持つ。
2代目の品川常吉さん(84…
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