“隠者にはじまり隠者に終わる”
作品本来の姿がここに!
歌唱陣のフレッシュな歌声
セリフ部分も超充実の大注目録音!
ヤーコプスによる『魔弾の射手』の録音の登場!冒頭の有名な序曲から、物語の世界にぴったりの美しくもメルヘンを思わせる霊妙な雰囲気の素晴らしい録音にまず心奪われます。そして、いつもながらのヤーコプスらしいこだわりをみせ、セリフ部分も充実。さらに、序曲の後に本来存在していた”隠者”の場面を復活させ、『魔弾の射手』作品本来の姿がここによみがえりました。歌唱陣と管弦楽の演奏がこれ以上なく生き生きとしています。超注目盤です。
魔弾の射手の物語は、以下のとおり・・・主人公は若く有能な狩人マックス。娘アガーテと結ばれるためには難しい射撃を成功させなければならない。マックスはライバルのカスパールにそそのかされ、悪魔に「魔弾」を鋳造させる。これは、6発は自分の思いのままに命中するが、最後の1発は悪魔の思うところに命中する、というもの。射撃当日、その7 発目は最初なんとアガーテに命中したように見えた。が、彼女は「隠者に送られた花束」によって守られ、ライバルのカスパールが凶弾に倒れる。最終的にマックスとアガーテはめでたく一緒になる。・・・というもの。正直申し上げると、この「花束」に少々の唐突感があることは否めません。このアガーテを護った「花束」は、本来、台本作者のキントが、序曲の後に配した、隠者とアガーテの場面で登場していたもの。序曲のあとに、隠者の家をたずねるアガーテと隠者が歌う場面があり、そこで、隠者はアガーテにおまもりとして花束を渡すのです!ヴェーバーは、妻にして人気歌手のカロリーネ・ブラントを観客代表のように信用しており、彼女の助言にしたがって、序曲のあとに登場する隠者の場面をカットし、序曲のあとはにぎやかな射撃のシーンから始まるようにしました。本来は序曲のあとに隠者の家の静寂な世界があったのに。キントはこの台本の変更をしぶしぶ承知したものの、死ぬまで後悔していました。本録音は、この場面を復活させています!しかもヤーコプスは、音楽をつけて復活させています!ヤーコプスは、台本のみ存在しヴェーバーが音楽をつけなかったこの場面を復活させるにあたり、オペラのフィナーレで隠者が登場するときのメインテーマや、ほかの楽曲から旋律を転用しています。これがまた実に見事!
理想的な管弦楽、充実した歌唱陣、そして従来カットされていた部分の復活からセリフ部分にいたるまでの綿密かつこだわりのプロダクション。『魔弾の射手』をお持ちでない方にも、さらに『魔弾の射手』を全種類お持ちの方にも新たなる決定盤かつ注目盤としてお手にとっていただきたい内容です!
(キングインターナショナル)
輸入盤(2枚組)
5364290:R
国内仕様盤(2枚組)
5382555:R
[日本語帯・解説・歌詞訳付]
【曲目】
ヴェーバー(1786-1826):『魔弾の射手』(全曲/全3幕)
初演:1821年6月18日、ベルリン王立劇場
台本:ヨハン・フリードリヒ・キント(1768-1843)
対話部分の再構築:ルネ・ヤーコプス(&レコーディング・プロデューサー・ディレクター/マルティン・ザウアー)
【演奏】
クリスティアン・イムラー(バス/隠者)
ポリーナ・パスツィルチャク(ソプラノ/アガーテ)
カテリーナ・カスパー(ソプラノ/エンヒェン)
マキシミリアン・シュミット(テノール/マックス)
ヤニク・ドゥブ(バリトン/キリアン)
マティアス・ヴィンクラー(バス/クーノー)
マックル・ウルラッハー(ザミエル/語り)
ディミトリ・イヴァシュチェンコ(バス/カスパール)
フライブルク・バロックオーケストラ
コンサートマスター:ペトラ・ミュレヤンス)
ヴィオラ・ソロ:コリーナ・ゴロモス
チェロ・ソロ:ステファン・ミューライゼン
打楽器:チャーリー・フィッシャー(ティンパニ)、クリスティアン・ディールシュタイン
即興&効果音:ミコライ・リトフスキ
チューリヒ・ジングアカデミー
(フロリアン・ヘルガート、セバスティアン・ブロイング/合唱指揮)
ルネ・ヤーコプス(指揮)
【録音】
2021年6月、コンツェルトハウスおよびアンサンブルハウス、フライブルク
からの記事と詳細 ( ルネ・ヤーコプス&フライブルク・バロック・オーケストラのオペラ新録音!ヴェーバー:歌劇“魔弾の射手”(2枚組) - TOWER RECORDS ONLINE - TOWER RECORDS ONLINE )
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