現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
「他人の言葉」は効果がない
みなさんは、心が落ち着かなくなるときはありますかね。
僕は、そういう体験がほとんどなくなってしまったのですが、大事な商談があるとか、人前で話すとか、緊張で心が落ち着かないときがあると思います。
そういうときって、要するに「失敗するのが怖い」という状態だと思います。
そういう人に向かって「大丈夫だよ」とか「気にするなよ」と言ったって、たぶん受け入れられないでしょう。だってそれは、他人の言葉なので、他人事だからです。
なので、もっと本質的に自分を落ち着かせる方法があると思うので、それについて語りましょう。
「失敗した話」は面白い
まず、考えてみたほうがいいのは、緊張する場面の翌日とか、週末とか、翌月の自分です。
まあ、たぶん無事に生きていると思います。
次に、友達や恋人とプライベートで会っている場面を想像します。
「実はこのあいだ、大事な商談があったんだけど……」
「先週、100人の前でしゃべったんだけど……」
と、緊張したことを話すと思います。そのときに、うまくいった話と、失敗した話だと、どっちのほうが相手は食いつくと思いますか?
僕なら断然、「失敗した話」なんですよね。
だって、そのほうが面白いから。
本当のあなたは「プライベートの自分」
テレビでお笑い芸人とか人気タレントが、よく自分のトークをしていますが、まあ、ほぼ「失敗した話」のほうがウケています。
自分の失態とか、勘違いしていたこととか、残念な様子についての話に、熱がこもればこもるほど、面白くなります。
逆に、俳優とかアイドルが「成功した話」って、ファンにとっては嬉しいエピソードでも、そうじゃない人にとっては何の印象も残らないんですよね。
ということで、本当のあなたは、「緊張する場面にいるあなた」ではなく「友達や恋人といるときのあなた」です。
後者の時間のほうが、人生にとって断然、重要です。
そこで失敗エピソードを面白く話せることのほうが、はるかに楽しくて意味があります。
そこまで考えながら、自分の中で想像してみてください。まあ、そうはいっても、緊張はほぐれないので、汗をかいたり手足が震える姿でやり切りましょう。終わってしまえば、最高の時間が待っていますから。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、44万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。
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