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Sunday, December 27, 2020

確かにお値段以上。3万円スマホ「Redmi Note 9S」レビュー(石井徹):2020ガジェットレビュー - Engadget日本版

そろそろ2020年も終盤戦。今年もたくさんのガジェットが発表され、弊誌にてレビュー記事が掲載されました。そんな記事のなかでも、著者や編集部がイチオシと考える製品をピックアップしてもう一度お届け致します。

これは2020年7月3日に掲載された記事の再掲載です。記事中に登場する価格や機能、画像などは当時のもので、現在は異なる可能性があります。

Redmi Note 9S

シャオミが国内初投入したRedmiシリーズのスマホ「Redmi Note 9S」のレビューをお届けします。最大の特徴は「コスパ」……といっては身も蓋もないですが、上位構成でも税込3万円を切る価格で手に入るスマホとしては、十分以上の性能を揃えています。

価格はメモリ4GB RAM・64GBストレージモデルが税込2万4800円、上位版の「6GB RAM・64GBストレージモデルが税込2万9800円となっています。なお、前者はAmazon.co.jpと、ひかりTVショッピングのみの取り扱い。後者はヨドバシカメラ、ビックカメラ、ヤマダ電機など家電量販店専売のモデルとなっています。

このレビューではメーカーからメモリ6GB+ストレージ128GB版の実機を借り受けて検証しています。

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Redmi Note 9S


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そつなくまとめたデザイン

まさに格安スマホど真ん中の価格帯ながら、安っぽさはありません。中央上部のカメラユニットや唯一印刷されているロゴ「Redmi」も含めて、全体として無駄のない、端正なデザインにまとめています。

Redmi Note 9S

Redmi Note 9S

ディスプレイは6.67インチと大きく、縦横比20:9の縦長です。上位モデルの「Mi Note 10 Lite」と並べると、画面の明るさや額縁の太さで差があることに気付くでしょう。Mi Note 10 Liteの有機EL(OLED)ディスプレイに対して、Redmi Note 9Sは液晶を使っています。画面オフ時に時計などを表示する機能は、Redmi Note 9Sでは対応していません。

Redmi Note 9S
Mi Note 10 Lite(右)よりも一回り大きい

背面はフチにかけて緩やかにカーブしており、中央部はやや厚みがあるものの、許容できないほどではありません。スペックについては後述しますが、シャオミ自身が「機能で比較してみたら、価格帯の中では最安」と語ったように、3万円台ならお値段以上と言えるでしょう。

ただし、手に持ったときのバランス感はやや気になります。このスマホの場合、背面が比較的すべりやすい素材で、カメラやチップセットなどを上部にまとめているために、重心がやや上寄りになっているのでしょう。

重さは209gと重量級ではありますが、大画面スマホならあり得る範囲内に収めています。その代わり、5040mAhという数日使い続けられそうな大きなバッテリーが入っているのですから、有意義なトレードオフと言えるでしょう。

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4800万画素4眼カメラの実力は

さて、このスマホで目を引く要素といえば、背面のクアッドカメラでしょう。メインセンサーは4800万画素、1/2インチと大型。解像度ではMi Note 10やGalaxy S20 Ultraの1億画素センサーやMi Note 10 Liteの6400万画素センサーには及びませんが、ミドルレンジのスマホにしては豪華なカメラと言えます。そのほか、119度 超広角レンズ(800万画素)、マクロレンズ(500万画素)、深度センサー(200万画素)という構成です。

Redmi Note 9S

撮影時は超広角0.6倍・等倍(広角)・2倍の光学ズームに対応。デジタルズームで10倍まで撮影できます。画作りはクセが少なく、小さな被写体もしっかり捉えて撮影できます。ボカシの処理は他社のフラッグシップと比べてややきっぱりしすぎかなと思うこともありますが、価格帯を考慮した上で十二分な写りといって良いでしょう。

Redmi Note 9S作例。掲載の都合上、縮小しています。
Redmi Note 9Sで撮影
Redmi Note 9S作例
「48MPモード」で撮れる写真は8000×6000ドット。拡大しても細部のディティールを残しています。

ゲームでも不足はない基本性能

チップセットはSnapdragon 720G。クアルコム製のミドルハイチップで、GPUの性能を高めてゲーミングに対応するもの、ただし2020年前半時点で最新の設計ではなく、1世代前のチップです。RAM(メモリ)容量は6GBとハイエンドスマホ並み。

メジャーな3Dゲームのプレイを含め、操作時に不満はありません。『PUBG』をしばらく遊んでみましたが、処理落ちもなく快適に操作できました。Android 10を搭載し、ホームUIは「MIUI 11」をかぶせています。もちろんGMS対応で、Google Playが使えます。

ただし、カメラでパシャパシャと撮影し続けたとき、本体がほんのり熱くなり、ファンが全力で回転しているような音が聞こえてきました。4眼カメラをフルに活用する処理はそれなりに負荷がかかるようです。それでも実際の撮影には支障がありませんでした。

モバイル通信は5Gには非対応なものの、4G LTEでは楽天モバイルを含む4キャリアに対応。デュアルSIMで、SIM2枚とmicroSDを併用できる仕様となっています。なお、シャオミによると動作確認については携帯キャリアと協力して検証している場合と、シャオミによる自社での検証のみで済ませている場合が混在しているとのことです。

このほか、USB PDでの18W充電(ACアダプター付属)や、側面ボタンでの指紋認証、家電などを操作できる赤外線リモコン機能といった気の利いた機能も備えています。

Redmi Note 9S
右側面の電源ボタンに指紋センサーを備える
Redmi Note 9S
底面にイヤホンジャック。外部端子はUSB Type-C(USB 2.0)

ネックとしては重さのほか、日本市場向けの機能がまるっと欠けていることが挙げられます。おサイフケータイは非搭載ですし、防水もIPX2相当で水滴を防げる程度の生活防水。一般に期待されるレベルの防水性能ではありません。

防水やおサイフケータイ、5Gなどを求める人にはこのスマホは選択肢には入りませんが、大画面やカメラ性能にこだわりをもってスマホを探している人なら、買って満足できる1台となるでしょう。可能であれば、サイズ感や重さについては購入前に確かめてみることをオススメします。

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確かに

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