Pages

Monday, May 11, 2020

91年、SMAPがコントに初挑戦 木村拓哉の意外性に驚き - 西日本新聞

放送作家・海老原靖芳さん聞き書き連載(51)

 私がコント台本を書いたフジテレビの「ドリフ大爆笑」には松田聖子、中森明菜、小泉今日子らアイドルも出演し、コントではじけてくれて番組に彩りを添えました。

 アイドルも歌だけではやっていけない。バラエティーも知る必要があると感じていたある日、テレビ東京のプロデューサーから仕事のオファーがありました。頼まれたのはアイドルのバラエティー番組のコント部門。アイドルに興味はありませんでしたが、引き受けました。それが「愛ラブSMAP!」(1991~96年)です。

 国民的グループに成長したSMAPですが、当時はまだ無名に近い存在。彼らにとっては初めてのコントです。予算が少なかったので、簡素なセットのシチュエーションコント。後に脱退する森且行を含むメンバー6人は、お笑いトリオ「ヒップアップ」の島崎俊郎がマスター役の喫茶店に集まり、コントを展開します。

 私はあるメンバーに注目しました。「こいつ、いつもすましているな」と思っていた木村拓哉です。確かにルックスは悪くない。私の高校時代といい勝負でしょう。私だってきっとメンバー入りしますよ(笑)。

 で、木村を試してみることにしました。他のメンバーは普通の家庭に育った子ども。木村だけがつぎはぎだらけの着物にわらじ履きの貧乏家庭育ちの設定でコントをさせました。

 二枚目意識でプライド高そうだし、そんな格好をするのは嫌がるだろうなと思っていましたが、木村は見事に演じました。コントの締めはカメラ目線で捨てゼリフ。「好きでやってんじゃないからな」。これがウケました。「いいね。君はコントができるよ」と褒めても木村はほとんど無反応、無表情でしたが、彼らがドリフ大爆笑を見ていたのは知っていました。こうした笑いが好きなんだろうな、と感じました。

 回を重ねるたび、彼らはだんだんと笑いをやる面白さに気付き、ある回の休憩時に中居正広と香取慎吾が相談に来ました。「これからはトークで笑いを取れるようにもなりたいです」。その意気やよし。

 「君たちがどこまでできるか分からないけど、この業界にいる限り、アイドルといえども歌や踊りだけでなく、トークや笑いの感覚があるのも大事だからね」と話し、まだあか抜けない10代の2人に頼まれ、不惑手前の私がレッスンを施しました。

(聞き手は西日本新聞・山上武雄)

………………

 海老原靖芳(えびはら・やすよし) 1953年1月生まれ。「ドリフ大爆笑」や「風雲たけし城」「コメディーお江戸でござる」など人気お笑いテレビ番組のコント台本を書いてきた放送作家。現在は故郷の長崎県佐世保市に戻り、子どもたちに落語を教える。

※記事・写真は2019年08月16日時点のものです

Let's block ads! (Why?)



"確かに" - Google ニュース
May 12, 2020 at 04:00AM
https://ift.tt/2zqsdLQ

91年、SMAPがコントに初挑戦 木村拓哉の意外性に驚き - 西日本新聞
"確かに" - Google ニュース
https://ift.tt/2UI1i6X
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment