仮想通貨ドージコイン(DOGE)のロゴや、Xのアイコンになっていることで知られた柴犬「かぼす」が、5月24日に18歳で亡くなった。飼い主である佐藤敦子さんが、自身のブログで明かした。
佐藤さんは、「ありがとう、かぼちゃん!」というタイトルでブログを更新すると、《かぼちゃんは本日5月24日午前7時50分に深い眠りにつきました。》と報告。かぼすの最期の様子を、こうつづっている。
《昨夜はいつも通りご飯を食べてお水もたっぷり飲みました。窓からは柔らかな光が射し込み、窓の外では鳥たちが歌う美しい朝に、私に撫でられながら眠るようにそっと逝きました。長い間かぼちゃんを愛して下さったみなさま、本当にありがとうございました。》
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「Doge」という言葉は、もともと「dog」のスペルを崩したネットスラングで、日本語でいうなら「イッヌ」といった言葉にあたる。2010年頃、佐藤さんがブログに投稿したかぼすの写真が世界的に “バズった” ことから、かぼすの写真がそのまま「Doge」として認識されるようになった。
ドージコインは、ネットで拡散される面白ネタ(ミーム)となった「Doge」をモチーフに開発された仮想通貨だ。実業家のイーロン・マスクがドージコイン愛好家として知られており、テスラ車の決済に利用される可能性を示すなど、たびたび言及。そのたびに時価総額が上昇し、ミームコインのなかで時価総額1位、仮想通貨全体でみても9位という数字を残している。
では、かぼすは、いったいどのようにして「世界一有名な柴犬」と言われるようになったのか。本誌は、2023年、飼い主の佐藤さんにインタビューをおこなっていた。
「海外のほとんどの人は、かぼちゃんが殺処分寸前で命を救われた犬だったということを知りません。でも、世界中の方から愛される存在になったということは、かぼちゃんには神様が与えた特別な使命があったと考えています」
2006年秋に先代犬を10歳で突然亡くし、命の尊さを思い知った佐藤さん。そこから2年、「また犬と暮らしたい」と思い、里親募集サイトで目にしたのが「かぼす」だった。
「里親募集の記事を出した動物保護団体の方が、我が家のすぐ近くにお住まいということがわかり、運命を感じてすぐに連絡を入れたんです」
佐藤さんは、2009年6月から『かぼすちゃんとおさんぽ。』というブログを始めた。世界で拡散された一枚の写真も、そこにアップしたものだ。
「ソファでくつろぐかぼちゃんを、夫が遊びに誘っている様子です。かぼちゃんはソファに座ったまま、夫の手を軽くあしらっていました。
写真が拡散されていることは、ウィキペディアの記事で知りました(笑)。米国在住の友人は『米国ではDoge(かぼちゃん)を知らない子供はいない』と教えてくれました」
佐藤さんは画像拡散の現象を見て、ある決心をした。
「私になりすまして、かぼちゃんのNFTを販売する人たちが現われて、恐怖を感じました。かぼちゃんの写真は誰かのお金儲けのために使われるのではなく、誰かの幸せのために使ってほしいと思い、2021年6月に友人に相談して、チャリティオークションに出品することにしました」
そのオークションで「Dogeミーム」と呼ばれる「かぼす」の有名な一枚についた落札価格は、日本円で約4億7000万円に相当した。佐藤さんはそれを「あしなが育英会」「日本赤十字社」などの支援団体にほぼ全額寄付している。
「イラクと南スーダン、そしてベトナムに学校を建設し、現地の方々がとても喜んでくださっていると聞いて、私も嬉しいです。この10年は『びっくり!』の連続。保護犬は家族に幸せを運んできてくれます」
訃報を報告したブログで、佐藤さんは《かぼちゃんは世界一幸せな犬だったと思います。そして私は世界一幸せな飼い主でした》ともつづっている。家族のみならず、世界中の多くの人の心を和ませ、愛されてきた犬だった。
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