登場から半世紀を迎えた悪の戦士・ハカイダー。その黒いボディと頭部に露出させた脳が印象的なアンチヒーローです。その人気は主人公であるキカイダーと並び、現在まで語り継がれる伝説の存在でした。
孤高のアウトローとして絶大な人気を獲得
本日3月24日は『人造人間キカイダー』第37話「ジローの弟 強敵ハカイダー!」が放送された日。今年2023年は放送から半世紀のメモリアルイヤーです。このエピソードで、特撮ヒーローのライバルキャラの元祖と言われる「ハカイダー」が初登場しました。
ハカイダーはキカイダーを倒すために悪の組織「ダーク」によって生み出された人造人間です。キカイダーの生みの親である光明寺博士によって作られたことからキカイダー/ジローの弟であり、サブローという人間形態に変身することができます。
最大の特徴は何といっても頭部に露出した脳みそ。これは父である光明寺博士のもので、ハカイダーは望んでいませんがキカイダーにとっては人質となっており、本気で戦えない要因になっています。
しかし、この光明寺博士の脳がそのままハカイダーの弱点にもなっていました。一定時間内に血液交換しないと脳は死んでしまい、ハカイダーの戦闘力は著しく減退するのです。本作後半のストーリーは、このハカイダーとキカイダーの緊張感あふれる戦いがメインとなっていました。
前述しましたが、ハカイダーは悪の戦士でありながらキカイダーとの勝負は正々堂々と行うという信念を持っています。ただ強いだけでなく、独自に持っている悪の美学に、当時の子供たちから絶大な支持を得ることとなりました。
また、その性格ゆえにハカイダーは自覚なくダークの命令に逆らい、しだいにプロフェッサー・ギルから疎まれるようになります。その組織にとらわれない生き方もハカイダーの魅力のひとつ、ライバルキャラに相応しい不敵な性格だといえるでしょう。
ほかにもハカイダーに特別感があるのは専用の歌が2曲もあることです。「ハカイダーの歌」と「三郎のテーマ」。2曲とも水木一郎さんが歌っています。そのカッコ良さから当時の子供は挿入歌にもかかわらずおぼえて歌っていました。
他にもいくつかハカイダーの魅力はありますが、原作マンガと違う解釈になった「目」がポイントだと感じることがあります。この目に頭部のカバーがかかることで、上から見れば怒ったような顔に、下から仰げば悲しみの表情を思わせることがありました。造形する際の偶然だったかもしれませんが、ハカイダーのデザイン上の重要ポイントではないでしょうか?
最終回前にキカイダーと雌雄を決することなく散ってしまう点も、ハカイダーを語るうえで外せないドラマのひとつでした。ここに至るまでに多くの名セリフを残し、ライバルキャラとして絶大なインパクトを与えたハカイダー。その悲劇性も現在まで語り継がれることの一因だったと思います。
からの記事と詳細 ( 「ハカイダー」誕生から50年 主役「キカイダー」以上に有名な悪のライバル - マグミクス )
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