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Thursday, February 23, 2023

米沢牛の革でランドセル「新たなブランドに」…廃棄は ... - 読売新聞オンライン

 服飾や皮革に関連した山形県内外の企業が協力し、米沢牛の革を使ったランドセルを製作した。霜降り肉で有名な米沢牛だが、原皮はこれまでほとんど利用されることがなく、商品化されたのは初めてという。3月中旬頃から販売を始める。今後、高級和牛の品質を生かした新たな革製品のブランド作りにつなげたい考えだ。

 米沢市で和装コートの製作などを手がける「おとづき商店」の弟月千恵子社長(56)が企画した。3年ほど前、米沢牛の原皮がほとんど廃棄されていることを知り、「もったいない」と思ったのがきっかけ。新型コロナウイルス禍の中、浴衣の端切れでマスクを作って小学校に寄贈しており、子供たちからのお礼の手紙を読んでランドセル作りを思いついた。

 皮なめし加工業「栃木レザー」(栃木県)や、大手百貨店「高島屋」に協力を持ちかけたところ商品化の話が具体的に進み、紹介された山形市や東京の企業が製造を担当。米沢食肉公社が皮を提供し、市や米沢商工会議所も支援した。

 完成したランドセルは、22日に米沢市役所で開かれた発表会で披露された。米沢牛の革は、ふたや肩にかけるベルトなどに使っており、外国産の革に比べて柔らかく、しなやかなのが特徴という。

 発表会で、弟月社長は「ランドセルを通して米沢牛について学んでもらい、日本の未来をしょって立つ子供に育ってほしい」と語り、中川勝市長は「新たな特産品になる。肉だけではないことを発信し、米沢牛の名声を高めていきたい」と述べた。

 合成皮革と組み合わせた「ハイブリッドモデル」(税込み8万8000円、重さ1295グラム)と、より牛革の割合を高めた受注生産の「プレミアムモデル」(同13万2000円、同1430グラム)の2種類で、それぞれ5色、3色のバリエーションがある。ハイブリッドモデルは全国の高島屋約10店舗で販売する。米沢市の上杉城史苑では展示を行う。問い合わせは、日本橋高島屋(03・3211・4111)へ。

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