写真と絵画、異なる技法によって表現された“日本人からみたパリ”を紹介する展覧会「木村伊兵衛と画家たちの見たパリ 色とりどり」が、目黒区美術館で開幕した。
報道写真やポートレートの名手として日本の写真界を牽引し続けた写真家・木村伊兵衛(1901~1974)。東京の下町などのスナップショットで有名なカメラマンである。「ライカ使いの名手」である木村は、1954~55年の間に、日本人写真家として戦後初めてヨーロッパを取材。その際にシャッターを切ったみずみずしいパリの情景が並ぶ。
当時、パリで活躍していたアンリ・カルティエ=ブレッソンやロベール・ドアノーらとも親交があり、異国の地を日本人の視点で切り取った作品からは、日常の幸せやユーモアを切り取ったものから、当時の流行の最先端として街中を彩っていたきらびやかファッションスタイルなどが見て取れる。
さらに、この渡仏時には、開発されて間もない国産のカラーフィルムが採用されたという。当時主流であったアメリカのコダック社のフィルムと比べ、日常的な柔らかな色彩再現を得意としたフィルムの個性もまた、木村作品の魅力に一役を買っていた。
本展では、あわせて、1910年から50年代にかけてパリ留学を経験した画家たちの作品も紹介している。同館の中核をなす日本近代洋画の画家たちが描いたパリの様子も必見だ。パリに憧れ、その地を目にした写真家と画家たち。彼らの写し出す異国の魅力を、作品を通して感じ取ってほしい。3月27日まで。
<開催概要>
展覧会名:木村伊兵衛と画家たちの見たパリ 色とりどり
会期:2022年2月19日(土)~3月27日(日)
会場:目黒区美術館(東京都目黒区目黒、JR山手線・東急目黒線・東京メトロ南北線・都営三田線「目黒」駅から徒歩約10分)
休館日:月曜日 ※ただし3月21日(月・祝)は開館、3月22日(火)は休館
観覧料:一般800円、大高校生・65歳以上600円、中学生以下無料
目黒区美術館のホームページ(https://mmat.jp/)
からの記事と詳細 ( 【開幕】息づくパリの情景 「木村伊兵衛と画家たちの見たパリ 色とりどり」(東京・目黒区美術館) - 読売新聞社 )
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