テレビ静岡
静岡大学防災総合センターの岩田孝仁特任教授に詳しくお話を伺います。 【住民避難のタイミングは?】 今回、記録的な総雨量にはなったということですが、土石流発生当時は危険を感じるような雨ではなかったということで、住民はいつ避難すべきだったのかというところが非常に難しかったと思いますが、今回の避難のタイミングについていかがだったでしょうか? 静岡大学防災総合センター・岩田孝仁特任教授: 「確かに身の危険を感じるような雨の降り方ではなかった、ただ、全体として雨が長く続いたことによって土砂災害警戒情報というのが事前に出されていたんですね。 この地域も含めて多くの地域が事前に土砂災害に対して警戒をする地域だということで、住民説明もされていたんですけど、その時に、警戒情報が出れば避難をする、避難を考えるんだということを皆さん意識していたはずなんですけど、なかなか現実には行動が伴わなかったということがあります」 情報というところ、住民避難について熱海市の対応がこちらになります。 市は土石流が発生する前日の2日午前10時に、こちらのレベル3にあたる「高齢者等避難」の情報を出しましたが、レベル4の「避難指示」に引き上げることはありませんでした。 この対応にいついて熱海市の斉藤市長はこのように話しています。 熱海市・斉藤栄市長「2日(発災前日)の段階で時間雨量1ミリが続いていた。雨量・土壌の水分量などを見て総合的に判断した」 と話しているんですが、熱海市の対応についてはいかがでしょうか? 静岡大学防災総合センター・岩田孝仁特任教授: 「『避難指示』を出しておけば良かったんではないかといういろいろな意見があると思います。確かに『この段階で出すのは難しい』という市長の話ですけど、例えば夜から朝にかけてもう少し強い雨が予想されているのであれば、あらかじめ『避難指示』を出すことはできたんですね。 ただ、問題は『避難指示』を出したからといって、必ずしも住民の方がきちんと避難してくれるかどうか、その問題があるんですね。事前にレベル3『高齢者等避難』というのが既に出されているんですけれども、なかなかそのタイミングでも、例えば移動が困難であるとか、高齢の方が避難していたかというと、なかなか避難されていなかったというのがあります。だからその段階で『避難指示』出せば本当に避難したかという問題が実は背景として残っているということですね」 出された情報と私たちの行動が伴うかという問題もありますね。 【土石流、地形的な要因は?】 そして、今回の土石流ですが、地形的な要因というのもあるのでしょうか? 静岡大学防災総合センター・岩田孝仁特任教授: 「地形は見ての通り急峻な地形で、過去もこうした土砂災害の被害が時々あった場所なんですね。この辺り古い火山の噴出物が堆積した場所で、よく『火山灰だから崩れやすいんだ』とか言われるが、必ずしも火山灰だからという訳ではなくて、火山灰の中でも水を通しやすいものもあれば、粒の細かい細粒な火山灰もあって、そういったものが、例えば風化して水分をたくさん含んで、ある程度の所までは含めるけど、限界を超えたらいっきに流れ出してしまう、こんな性質のものもあるんです。そういったことも危惧しながら状況をきちんと検証していく必要があると思いますね」
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確かに
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