「この先行かれるのはご自由ですが大いに危険」。京都市の寺院境内に掲げられた看板が「めっちゃ怖い」とツイッターで注目を集めています。行くのは勝手やけど知らんで、と警告されているようで、確かに「危険、立ち入り禁止」より効果がありそうです。わざわざそんな看板を出している理由を寺に聞きました。
看板は、京都市山科区の勧修寺(かじゅうじ)境内にあります。勧修寺は、900(昌泰3)年に開創され、室町時代以降は皇族出身者が住職を務めた歴史と格式ある寺院です。境内の南側には、かつて氷を切り出して宮中に献上したという由来を持つ氷室池が。看板は、その池をめぐる歩道上に掲げられています。
ツイッター上では、看板の写真が「めっちゃ怖い道」と紹介され、「しびれる看板」や「『行くな』ではなく『行くのは自由だけど知らないよ』なのが余計怖い」といった反応が寄せられています。さらには「こんなコトいわれるとなおさら行きたくなるから不思議」といった感想も。
しかし、なぜそんな看板を出しているのでしょう。勧修寺の担当者は「池の周りにはカラスが多く、歩いている人の頭上に木の枝を落とすことがあります。池の周囲には柵がありませんし、歩道には木の根が張り出しています」と危険の多さを説明します。確かに歩道上には「大いに危険」の看板のほかにも「この先カレエダ落下」という看板が設置されています。
さらに「万一、拝観者が池の向こう側(南側)で水面に落ちても、本堂や庫裏から遠くすぐに助けることができません。なので『ご自由ですが大いに危険』と書いているのです」と説明してくれました。
よく京都人の言葉には「表と裏」があると言われます。しかし、この看板の文言は深読みしない方が良さそう。勧修寺の氷室池を訪れた際にはくれぐれもお気を付けて。
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確かに
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