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Thursday, May 20, 2021

“絶滅した生物”が地球には確かに存在した…古生物学者メアリー・アニングの大発見(ブルーバックス編集部) - 現代ビジネス

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

古生物の存在を世に確信させた大発見

1799年の今日(5月21日)、古生物学者のメアリー・アニング(Mary Anning、1799-1847)が誕生しました。

イングランド南西部・ドーセットに生まれたアニングは、アマチュアの化石収集家であった父親の影響で古生物の魅力を知り、子供のころから父と一緒に海岸で化石を拾ったりしていました。12歳の頃、彼女は魚竜(イルカのような海棲の爬虫類)のイクチオサウルスの全身骨格を発見し、学術界にも名が知られるようになりました。

10年後の1821年、アニングは首長竜の一種・プレシオサウルスの全身骨格を発見し、学界にセンセーションを巻き起こしました。しかし、常識からかけ離れた姿から、捏造ではないかと疑う識者も多くいたそうです。学校教育を受けていなかったこともあり、彼女の立場は非常に弱いものでした。

古生物学界の重鎮ジョルジュ・キュヴィエも公然と捏造扱いをしましたが、のちの調査によって本物の化石であることが証明されました。

アニングが発見したイクチオサウルスとプレシオサウルスの化石は、それまでに発見されていた断片的なものではなく、それが生物の骨格であることが明確にわかる全身の姿を残していました。これらの発見は、現在の地球上には見られない“絶滅した生物”が存在したという確実な証拠とみなされ、当時の人々の生命観を大きく刷新したのです。

生前のアニングはなかなか功績が認められず、困窮したまま亡くなったものの、現在は名誉回復がなされ、多くの博物館で彼女の業績が紹介されています。

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確かに

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