交通安全の標語で有名な「せまい日本 そんなに急いで どこへ行く」。今でもスピードを出しすぎる運転をたしなめるのにこの標語を使う人もいるのではないか▼覚えやすい上にユーモアも効いている。傑作の一つだろう。子どもの時からよく耳にしたが、交通安全年間スローガン(一九七三年)の内閣総理大臣賞だそうだ。五十年近いとは息の長い標語である▼「そんなに急いで」いたわけでもないのにスピード違反で違反切符を切られたとあってはさぞや腹立たしかろう。浮かぶ標語は、「カッとする 心の動きが 事故のもと」か。北海道警交通機動隊の警察官が速度超過を捏造(ねつぞう)し、実際には違反が確認されていないのに運転手を取り締まっていた事件である▼手口を聞いてあきれる。パトカーで車両を追跡しながら電柱などにレーザーを照射し、その速度測定結果を偽造する。要するにパトカーで出したスピードで、違反の動かぬ証拠にしていた▼疑いのある不正取り締まりは四十七件。取り締まりの実績を残したかったと聞くが「あせってる 今があなたの 赤信号」の標語をなぜ思い出せなかったか▼スピード違反は厳重に取り締まられるべきだが、やりにくくなるかもしれぬ。パトカーに止められ、速度違反を告げられたとする。反省や後悔より、取り締まりへの疑念や不信の方が猛スピードでやって来ることだろう。
関連キーワード
"有名な" - Google ニュース
November 01, 2020 at 05:24AM
https://ift.tt/2Ji92Zu
交通安全の標語で有名な「せまい日本 そんなに急いで どこへ… - 東京新聞
"有名な" - Google ニュース
https://ift.tt/2TUauVh
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
No comments:
Post a Comment