荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第671回
2020年07月21日 10時00分更新
梅雨はなかなか明けないけど
富士フイルム「X-T4」を片手に猫散歩
それにしても、今年の梅雨は明けませんな。でも、どよんとした重い空には重い空なりの風合いがあり、光の当たり方が柔らかいという良さもあり、カメラを持ってぶらぶら散歩したりするのである。
今回のカメラは富士フイルム「X-T4」。今年のお気に入りカメラだ。これに「16-80mm F4」を付けて猫散歩である。まずは近所で撮った雨宿り猫。歩いているうちに雨がパラついてきて、そういえばいつも見かける猫はどうしてるのかなと寄り道したら、2匹で仲良く雨宿りしてたのだった。うん、確かにそこは2Fのベランダの下だから雨には濡れない。
こういうしっとりした天気の日はフィルムシミュレーションの「クラシックネガ」が似合うのである。ついクラシックネガで撮っちゃう。なんだろ。この微妙に色合いがくすんだ感じになるのが渋くていいのだ。
そしてしゃがんでモニターを開いて猫の目の高さにカメラを置いて(そうしてると猫もなんだなんだ? って感じでこっちを向いてくれる)、猫の顔にピントを合わせて撮る。模様も雰囲気も似てるのできっと兄弟だろう。耳がカットされてるので去勢されてるのがわかる。
その近くでまた雨宿り猫カップル発見。何度か見かけてるけど、2匹揃ってそこにいるのは雨模様の日だけっぽい。
別の日。仕事で外出する必要があり、雨が降らなさそうな日を選んで都会へ。せっかくだから猫スポットでも訪れてみるかなと裏路地へはいる。何年か前、たまたま迷い込んだ裏路地で猫に出会ったのだ。すると道路端の凹みにいい感じにハマってる猫がいた。こういうちょっとした凹みは猫の大好物。しかも後ろ姿。
これは背中からそのまま撮りたいと思い、気づかれないようそーっと近づいて1枚。猫って敏感ですぐ気づいて振り向くので慎重に。こういうとき、ピントを後ろ頭に合わせるのか胴に合わせるのか。
これは胴に合わせちゃったけど(角っこにちょっと食い込んでるのも可愛かったし)、普通は後ろ頭に合わせたいかなと思う。なんてこと考えてると気づかれてしまうので難しい。猫が向こうを向いてたら後ろ頭に合わせてくれる猫AF希望です。まあ、そのくらいは自分でやるけど、自動であってくれると猫に気づかれる前の一瞬を使えるのだ。
このあとわたしに気づいて「あ、ばれた」って顔でトコトコと歩いて行ってしまったが、そのあとをそっと追ったらキジトラとミケに遭遇。どうもこのガードレールに囲まれた三角の空間にいると安心できるらしく近づいてもピクリともしない。そこでレンズを広角にしてガードレースの下からカメラを差し入れて至近距離で。遠くに見える後ろ姿のチャトラはさっき這いつくばってた猫。
ついでに久しぶりに猫がいる寺に足を伸ばす。夏だから涼しいところに引っ込んでいるかなと思いきや、曇ってて涼しいからか表にでてごろごろしてる。まず階段の途中にいたキジトラに挨拶。
冒頭写真の階段を降りて行く姿もその猫だ。階段を駆け下りて墓地へ向かった猫を目で追ってたら、入れ替わりに別のキジトラが墓地から出てきてこちらをじっと見てる。その佇まいが妙にかっこよかったので、これを今回の最後の写真に。
この猫たちも真夏になったら暑くてへちゃーっとつぶれてるんだろなと思いつつ、梅雨明けを待つ7月なのであった。
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梅雨の合間に富士フイルム「X-T4」のクラシックネガで猫を撮る - ASCII.jp
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