新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中がかつてない災禍に見舞われています。企業経営者の立場から、この状況をどのように見ていますか。
ウェスト氏 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)については、そのスケールの大きさ、社会全体に与えるインパクトの大きさをかつてなく深刻に受け止めています。世界中でこの状況から抜け出すための努力が続けられていますが、経営者としては何よりも、顧客、パートナーを支援し続けながら、社員、家族の皆さんがウイルスに感染せず、安全な暮らしを確保することが最も優先すべき事項であり、使命だと考えています。
そのためには、できる限り外出を控え、ソーシャルディスタンス、すなわち人と人との距離を保つことが大切です。もちろんオフィスへの出社も控えなければなりませんが、一方で会社の事業活動を止めるわけにもいきません。出社をしなくても仕事を続けられるようにするには工夫が必要です。そうした工夫の一つが、在宅勤務やテレワークを実施することなのです。
テレワークを導入する企業は確かに増えているのですが、テレワークを実施したものの、うまく機能していないという話も耳にします。企業はどのような点に留意すべきなのでしょうか。
ウェスト氏 企業が第一に考えなければいけないのは、テレワークに切り替えてもオフィスと変わらない生産性を維持することです。在宅勤務では家族が生活している場所、あるいは周囲に同僚がいない孤立した場所で仕事をしなければならないため、生産性を維持することは容易ではありません。そのような離れた場所にいる社員同士が円滑にコミュニケーションを図りながらコラボレーション(協働作業)するには、テクノロジーが大きな役割を果たします。
企業が生産性を維持したまま事業活動を継続するために重要なのは、経営者がテクノロジーを素早く受け入れてテレワークを率先して実施することです。テレワークをうまく機能させるには、まずはこうした点に留意しなければなりません。
試行錯誤が続く日本のテレワーク事情ですが、欧米各国の実施状況と比べて何か違いはあるのでしょうか。
ウェスト氏 今回のパンデミックでは、米国企業の約85%がテレワークを実施しているという統計データがあります。英国などヨーロッパ各国、オーストラリアなども似たような状況です。それに対して日本の状況は、大企業では利用が加速しつつあるものの、中堅・中小企業ではまだまだ進んでいないのが実情です。
欧米と日本の一番の違いは、テレワークの文化が社会や企業に根づいているか否かということです。欧米企業の多くは平時から在宅勤務制度を取り入れ、積極的にテレワークを実施してきた経験があります。一方の日本企業では、ようやくテレワークの導入が始まったばかりであり、うまく使いこなす文化が根づくまでには至っていません。
日本においても、働き方改革や事業継続の手段としてテレワークの重要性は理解されています。2020年夏の大規模イベントを想定して、テレワークの準備を進めていた企業もあります。そうしたなか、パンデミックという予期しない出来事が発生し、なかば強制的にテレワークを実施しなければならない状況になってしまいました。このような違いが欧米と日本の実施状況の差に表れていますが、すぐにテレワークを実施しなければならないことに変わりはありません。
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May 21, 2020 at 03:39PM
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